たしか、15の時だった。
担任の先生が作文を書いて持ってくるようにとのことだった。
提出して暫くしてから、この原稿で弁論大会にでるように言われた。

弁論大会といえば自分の主張を机を叩いて訴えること程度しか知らなかった。
見たこともなければ聞いたこともなかったが、出ることにした。
従順というべきなのか怖い物知らずというべきなのか。

講堂に入ると多くの生徒が座っていた。
正面に私の「テーマ」と名前が垂れ幕に書いてある。
「平和    ○○○」

私だけが一年生、他の弁士は全員先輩だった。
すごいヤジが飛んでいる。
足がすくんだ。

私の名前が呼ばれ壇上にあがった。
急に明るくなった。
今までは、生徒の後ろ姿が学生服と頭で黒く見えていたのが壇上では顔が白いので明るく感じたのである。

弁論を始めて暫くしたら足が震えだした、それも縦に震えて止めようとしても止まらない。

終了後、弁士が集まって慰労会があった。
生徒会長が私の原稿をみて、私の原稿に似ていると言っていた。

たぶん、私は無鉄砲なところがあるのだろう。