岡山の時鐘堂は、江戸時代正徳二年(1712)五代藩主徳川吉宗のとき紀州藩によって設置された。
鐘楼は約6メートル四方の二階建てで、二階の大梁に梵鐘が吊り下げられている。この鐘は藩士の登城や城下に時刻を知らせるもので、二人の番人によって管理され刻限ごとにつき鳴らされた。

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当時は、本町付近にも時鐘屋敷と呼ばれた鐘つき施設があり、ここでも時の鐘がつき鳴らされたと伝えられ、時鐘屋敷は明治以降も時を知らせ続けていたが大正10年の時報廃止と共にその役目をおえた。

時鐘堂の梵鐘は、元和元年(1615)の大坂夏の陣の際に豊臣方が使用した青銅製の大筒を徳川方が捕獲し、紀州藩が保管していたものを、のちに粉河の鋳物師に命じて梵鐘に改鋳させたと伝えられる。