もとは田中町に在る禅寺で地蔵堂の隣にありました。現在地には、もと禅寺の妙法寺があり、慶長7年(1602)に火災で焼失し、翌年、妙法寺跡のこの地へ移り浄土宗に改宗しました。境内には、本堂、鐘楼、庫裡、法界地蔵堂、山門などの建築が建ち並びます。

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西方寺本堂横の高台に位置する普明閣は、宝暦八年(1758)の建築で西方寺の地に妙法寺があった頃の本尊であり、木造十一面観音立像(県重要文化財)を祀っています。方三間宝形造、本瓦葺の二重屋根、舞台作りとなっており、京都の清水寺を模して建立されました。

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木像十一面観音立像
この仏像は、西方寺寺伝によれば、もと唐の育王山より迎えられ平重盛の持念佛であったと伝えられる。
観音堂の普明閣に安置されていたが、守護堂に移され年に一度お開帳の法要が勤められる。玉眼入りで、刀法は鋭く複雑な衣文の構成は宋朝風の影響がみられる。宝相華唐草文様を透し彫りにした金銅製舟形光背も仏像と一具で室町時代の作と考えられている。

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大林宣彦監督の映画「時をかける少女」のロケ地となりました。