浄瑠璃寺の庭園は、平安時代後期に盛んに作られた浄土式庭園がそのまま残る貴重なものである。

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浄瑠璃寺庭園の中央にある宝池は梵字の阿字をかたどっていると伝えられている。宝池の東側には薬師如来坐像を安置する三重塔が配され、その対岸である西側には本尊の九体阿弥陀如来を安置する本堂が置かれている。これは薬師如来を教主とする浄瑠璃浄土(東方浄土)と、阿弥陀如来が住むとされる極楽浄土(西方浄土)の世界を表現しており、参拝者はまず日出づる東方の三重塔前で薬師如来に現世の救済を願い、そこから日沈む西方の本堂を仰ぎ見て理想世界である西方浄土への救済を願うのである。

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浄瑠璃寺の境内は、庭園や国宝の本堂・三重塔などの外観の拝観は自由にできる。JR奈良駅・近鉄奈良駅から奈良交通バス急行浄瑠璃寺行き約25分、「浄瑠璃寺前」下車すぐ

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当尾の里は、数多くの石仏が座していることでも有名である。浄瑠璃寺から岩船寺に至るその道すがらやその周囲には、様々な表情の石仏が数多く座している。これらの石仏は、当尾が浄土信仰で栄えていた鎌倉時代に刻まれたものであり、世俗化した奈良仏教に嫌気が差した僧侶たちは当尾の地に庵を構えて修行を行い、その傍らで地元民に仏教の教えを説いた。それにより民間の信仰心が高まり、集まった浄財によって石仏は作られたとある。