廬山寺(源氏物語ゆかりの地)
現在の廬山寺は、豊臣秀吉の時代にこの地に移されたもので、正しくは廬山天台講寺という。

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(大弐三位) 有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする
(紫式部) めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな

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四辻善成の「河海抄」に、紫式部邸の位置が「正親町以南、京極西頬、今東北院向也」とあることから、この地を紫式部邸宅跡と推定している。又、曽祖父の堤中納言こと藤原兼輔の屋敷があった地で、式部の父の藤原為時に譲ったことから、ここで『源氏物語』や『紫式部日記』が執筆されたという説がある。