木から採取した荒味漆の塵など濾過してから、斜めに立てかけた、この桶に入れ天日や炭で温めながら長い篦で掻き回して「クロメ」と「ナヤシ」を同時に行った。これが漆の精製です。

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この漆の木は日本一の漆の産地である岩手県浄法寺町から贈られたもので、横に幾筋もの傷が付いていますが、このように木に傷を付け、そこからにじみ出る樹液を集め(漆を「掻く」という)、精製した漆が漆器の塗料になります。

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漆の乾燥には適度な水分が必要で湿度が50〜70パーセントで最良の「膜」が得られます。水分を蒸発させる普通の乾燥とは反対なのです。
個体となった漆は、すぐれた塗料としての性質を発揮し、美しい光沢はもちろん、酸、アルカリ、塩分、アルコールなどの化学物質にも侵されず、耐久性、断熱性、防腐性にも優れています。