でんでんタウンは、大阪市浪速区日本橋付近に位置する日本有数の電気街である。
江戸時代には長町と呼ばれ、裏通りの長町裏は大阪最大のスラム街であった。上方落語の「貧乏花見」には長町裏の住民が花見に出かける様子が描かれている。

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第二次世界大戦後、自作のラジオ向け等のパーツや工具等を扱う店がこの界隈に現れたことが、電気街としてのこの街のおこりであった。

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冷蔵庫、洗濯機、テレビ等の家庭電化製品が発売されるにつれ、徐々に家電小売業への転換が進み、力をつけた電気店のいくつかは大型化・多店舗展開を行い、日本橋以外の郊外にも進出していく。その後も、昭和40〜50年代のオーディオブームや、パソコン等のいわゆる情報家電の登場等、その時代時代に求められていた商品とともに、関西一円に求心力を持つ「電気の街」「趣味の街」として成長してきた。

値段の安さはもちろん、値段交渉の駆け引き、掘り出し物を探す楽しさなどがあったが大型量販店が梅田や難波に進出し、一般的な家電を求める客足は次第に梅田・千日前方面に遠のいていった。この為、主に関西資本の家電量販店やパソコンショップ等、当地に複数店舗を展開していた企業では店舗の整理統合が進み、数を減らしていった。