静岡県の銀行は、明治末には110行が設立され昭和20年末には200行を超える至った。
その後、合併、改組、解散が繰り返されほとんどが静岡、駿河、清水の三行に吸収合併された。

この建物は明治33年創業の庚子銀行本店として大正14年に竣工したが昭和3年の金融恐慌のおり駿州銀行に吸収合併された。その後、清水銀行と改称され由比本町支店となった。

清水銀行由比本町支店


「この建物は、西洋の古典様式を基調とする意匠で、正面には4本のイオニア式柱頭を飾る柱を据え、水平に三つの帯で分けている。一層目は腰の高い基壇、二層目はそこから柱の上を通じる横帯まで、三層目はそれより上の屋根、梁と軒の部分で、簡素ながらも典型的な新古典主義の様式である」とある。