明治八年(1875)に、廃仏の難に遭って廃寺となった世尊寺には本尊と釣り鐘、石灯籠だけが残った。

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この釣り鐘が造られたのは保延六年(1140)で平忠盛が鵜飼千斤を施入した旨の銘があり、忠盛が平家全盛時代を築いた清盛の父であるだけに当時のあつい信仰の様子が偲ばれる。

この三郎鐘は、永暦元年(1160)と寛元三年(1245)に改鋳されている。

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