頼春風の養子である小園は、春風館の西側に隣接して「兼屋」と称し、安政6年(1859)に三男の三郎を分家、独立させました。これが復古館の主屋の建物で、春風館と同じく、茶人不二庵の設計によるものと伝えられています。

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木造切妻造二階建、本瓦葺の数奇屋建築で大小路の通りに面した店棟は、明治16年の建築で入母屋造二階建で、一階部分に広い土間をとり、店の間には「ぶちょう」(あげ戸)がそのまま残っています。みせ棟から母屋棟への空間がつぼ庭となり、その二棟をつなぐ玄関の間によりH型となっています。母屋の座敷より縁側で囲まれた庭の北側に、揚げ縁でつながれた茶室があります。 敷地内には、幕末から明治にかけて酒造業を営んでいた頃の臼場・米蔵・室蔵・新座敷が配されています。