和歌山市小野町にある旧西本組本社ビルは、戦災で市街地の大半を焼失した和歌山市内において、現存する数少ない近代建築物である。一般には西本ビルと呼ばれ国の登録有形文化財に登録されている。

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ネオ・ルネサンス様式を採用し鉄筋コンクリート造三階建てで、現代の建物と比較すると階高が高く作られているので天井が高く、正面は威厳のある玄関で上部には大きなペディメント(破風)が載っていて、それをイオニア式オーダー(柱)が支えている。
この石柱は継ぎ目がない一本の石材で造られ外部は一階が西洋建築における基壇として御影石張りとし、二階から上は薄茶色のタイル張りで当時のモダンな雰囲気が今も漂う。窓は縦長の上げ下げ窓で当時の木製サッシもほぼ現存している。

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