文久三年(1863)八月十七日、天誅組に襲撃された五條代官所では当時の代官鈴木源内と代官所役人長谷川岱助、伊藤敬吾、黒澤儀助および不運にも居合わせた按摩師の嘉吉が殺害された。

後日、同じく代官所役人の木村祐治郎、高橋勇蔵も命を落とし、最終的に代官所役人の犠牲者は六人となった。

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事件終息後、志に殉じた志士と同じく、幕末動乱の犠牲者となった代官所役人の菩提を弔うために誰とはなしに墓所が建立された。
墓所には、鈴木、長谷川、木村、高橋の四基と黒澤、伊藤が合祀された一基の墓石がある。